コロナ禍を生きる
新型コロナ感染予防のために、これまで「大切にして!」「やり続けよう!」と、生徒達に訴えていたことが、逆に「やってはダメ!」になってしまいました。
「互いの距離をとって!」「食事中、喋らないで!」⇒ 何とも、寂しい教室です。
「力を結集させよう!」「互いに支え合おう!」⇒ いえ、行事は中止ですっ!
頭を寄せて、考えを出し合って「へぇ~、そんな考えもあるんだぁ」
分からない学習内容を教え合って「あぁ、分かったっ!ありがとっ」
そんな中で、互いの理解を深め、心が少しずつ近づいて、それぞれの存在を認めていく集団へと育っていくのに‥‥。
でもコロナ禍を中学生として生きている生徒達のためには、嘆いてばかりもいられません。“今だからやれること”は‥?
“一人になる” “自分を探す” このことに向き合うチャンスになり得ると思うのです。
これまで生徒達を見て気になり続けていたことは「うん、そーだね」「いいね~」と、やたらと同調するばかりなのです。
「えーっ、そうかな~」等と反論してしまうと、後で、陰で、何を言われるか分からないという不安をもっています。ましてや、小学校時代にシカトされたり、悪口を吹聴された経験を持つ生徒(この数の多いこと!)は、自分を素直に出すことに、恐怖心さえ抱いています。
中には、自分の考えを曲げてまで人の中にいたくないっ!と、毅然として“独り”でいる生徒もいますが、殆どの生徒達はそうはできません。
だから「離れなさい」と指導する今こそ、周囲を気にせずに、頼りっきりにならずに、自分の考えを見つけていこう!という時間を、これまでより多くつくっていけるチャンスだと思うのです。